会社員より自助努力が重要!フリーランス・個人事業主に必要な保険の選び方


保険が必要だとわかっていても具体的に用意するべき保障が分からない方や、保障が不足する場合に起こりうるリスクがわからないなど、保険選びで迷っているという方も多いのではないでしょうか。

とりわけフリーランス・個人事業主の方は、企業勤務の会社員以上に保険での備えが重要といわれています。その理由は、もしもの事態が起こった際、公的保障でカバーできない範囲が大きく、あらゆる保障を自分で準備しなければいけないためです。

今回はフリーランス・個人事業主に向けて、公的保障の内容と保険の必要性をふまえ、おすすめの保険をご紹介します。

万が一の際の公的年金制度

冒頭でご紹介した通り、会社員以上に保険での自助努力が重要になるのがフリーランス・個人事業主です。公的保障が異なることがその理由ですが、どんな違いがあるのか、今回は公的年金制度と、働けなくなった場合の公的保障に絞ってみていきましょう。

国民年金と厚生年金の違い

国民年金・・・第1号被保険者(フリーランス個人事業主・フリーター・学生など)
厚生年金・・・第2号被保険者(会社員・公務員など)・第3号被保険者(第2号被保険者の被扶養配偶者)

フリーランス・個人事業主は第1号被保険者にあたり、加入しているのは国民年金です。

公的年金制度は国民全員が加入を義務付けられています。職業により加入しなくてはいけない年金の種類がわかれており、被保険者が65歳以上になると受け取れる「老齢基礎年金」のほか、死亡時や障害が残った場合に支給される「遺族年金」「傷害年金」が設けられています。

被保険者が死亡時の遺族への保障

  • 遺族基礎年金
    国民年金・厚生年金が該当し、被保険者が会社員、フリーランス・個人事業主のどちらの遺族でも受け取れる。
    受給対象者:18歳未満の子をもつ妻・両親のいない18歳未満の子
    ※子どものいない妻は受け取れない。
    ※老齢基礎年金の受給者・受給資格を持つ人が亡くなった場合も適用される。支給額:年額792,100円+子の加算(第一子・第二子:各227,900円/第三子以降:各75,900円)
  • 遺族厚生年金
    厚生年金が該当し、被保険者が会社員の遺族が受け取れる。(フリーランス・個人事業主は受け取れない)
    受給対象者:会社員などの厚生年金加入者の遺族(1.妻・夫・子ども、2.父母、3.孫、4.祖父母)※子どものいない妻も受け取れる。
    ※妻以外は年齢条件がある。
    ※老齢基礎年金の受給者・受給資格を持つ人が亡くなった場合も適用される。支給額:下記の計算式にもとづいて算出(平均標準報酬月額×7.5÷1000×平成15年3月までの被保険者被保険者期間の月数+平均標準報酬額×5.769÷1000×平成15年4月以降の被保険者被保険者期間の月数)×1.031×0.985×3÷4
    遺族年金の受給額の簡単計算はこちらに詳しく解説していますので、併せて参考にしてみて下さい。「遺族年金の仕組みとかんたん計算方法
  • 中高齢寡婦加算
    厚生年金が該当し、被保険者が会社員の遺族が受け取れる。
    受給対象者:
    ・夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で生計を同じくしている子がいない妻
    ・40歳時、遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が、子が18歳(傷害の状態にある場合は20歳)到達年度の末日に達したため、遺族基礎年金を受給できなくなったとき支給額:年額594,200円

すべてに共通する注意点

・中高齢寡婦加算以外は受給条件が設けられており、すべて「保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入すべき期間の3分の2以上あること」になっています。
・今回は会社員とフリーランス・個人事業主の比較のため、公務員については言及してませんが、公務員とその配偶者も会社員同様、厚生年金の対象となります。

上記の通り、公的年金制度の死亡保障は会社員とフリーランス・個人事業主で大きく異なります。

会社員は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」「中高齢寡婦加算」が対象になりますが、フリーランス・個人事業主は「遺族基礎年金」のみです。このため、公的保障の不足分を補う形で、定期保険・終身保険などで大きな保障を用意する必要があります

働けなくなった場合の公的保障

続いて、働けなくなったときの公的保障についてです。

傷病手当金

もしも病気やケガで働けなくなった場合、会社員であれば加入している健康保険から保障が受けられます。

まず所定の条件に沿って、休業前の収入の3分の2程度の「傷病手当金」が毎月支給され、最長で1年6ヶ月保障されています。1年6ヶ月が経過した時点で治らない場合は「傷病補償年金」に移行します。

ただしこの公的保障は会社員のみで、フリーランス・個人事業主が加入する国民健康保険には「傷病手当金」がありません。つまり、事業内容によっては働けなくなるとすぐに収入が途絶えることになります。

このため、フリーランス・個人事業主は働けなくなった際のリスク対策も重要です。

フリーランス・個人事業主におすすめの保険

前項でご紹介した公的保障と保険の必要性をふまえたうえで、フリーランス・個人事業主が加入しておいたほうがいい保険をご紹介します。

医療保険

病気やケガを負った際の出費をカバーするための医療保険は、まず最初に考えておくべき保険です。主に入院・手術をしたときに給付金を受け取ることができるため、独身者、夫婦・DINKS、子どものいるファミリーを問わず必要な医療保障は保険で準備しておきましょう。

医療現場の進化にあわせた開発・改良が繰り返されていることが特徴で、昨今の医療事情から日帰り入院・手術や外来手術に対応した商品が多く取り揃えられています。もしものときの入院・手術・通院にかかる出費のリスクに備えるため、先進医療特約や通院特約、一時金特約、保険料払込免除特約など、特約を付加しながら十分な保障を用意しましょう。

死亡保険

被保険者に万が一があった際、会社員が加入している厚生年金に比べて保障が少ない国民年金加入者のフリーランス・個人事業主は、大きな死亡保障を準備しなければいけません

独身者は、葬儀代と死後の整理資金程度を。高い死亡保障は必要ないため、貯蓄性を備えた終身保険が◎。老後の生活費として活用することもできるので、できたら終身保険で用意しましょう。「おひとりさま必見!独身者が加入するべき保険の最適な選び方と保障内容」でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

夫婦・DINKSで妻が働いている場合も、葬儀代と死後の整理資金程度でOK。妻が専業主婦であれば、社会復帰までの準備資金として少しまとまった額を設定しておくと安心です。

子どもがいるファミリーは、子どもが独立するまでは定期保険、あるいは定期付終身保険で高額死亡保障を準備しましょう。子どもの人数にあわせて死亡保険金を設定し、残された家族の生活費や学費、養育費をカバーできるようにします。

夫婦・DINKS・ファミリーの方は「生命保険の選び方【夫婦・DINKS&ファミリー編】」でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

がん保険

一般的にがんの治療には高額の治療費がかかる傾向があり、そのリスク対策として設計されたのが、がん保険です。市場には多くの商品が取り揃えられていますが、いずれもがん治療の傾向にあわせた保障内容が充実しています。

放射線や抗がん剤など、がんならではの治療方針が浸透していることや、通院治療が長くなることもがん治療の特徴のひとつです。こうしたあらゆる特徴を反映させたがん保険に加入しておくことで、金銭的な不安やストレスを抱えることなく治療に専念することができます。

日本人の2人に1人が一生のうちにがんと診断されるリスクがあり、罹患者は年々若年化しているため、若い年代でも安心できません。がん保険はがんにかかってしまうと加入ができないので、まずは健康なうちに検討だけでもしておきましょう。

就業不能保険

フリーランス・個人事業主が働けなくなった場合の無収入、あるいは収入大幅減状態をカバーするのに最適なのが就業不能保険です。がんをはじめ、ここ数年うつ病などの精神疾患がさらに増えており、長期療養のリスクへの対策としてますます注目を集めています。

収入が途絶えたり、減ったとしても、生活費は変わらずかかるのが療養期間のリスクのひとつです。家賃や食費、水道光熱費をはじめ、治療にともなう出費がかさみ、医療保険だけではカバーできなくなるケースも。公的保障がないフリーランス・個人事業主はすべて自分で用意する必要があるため、年代や独身・既婚など問わず、医療保険とともに加入を検討しておきましょう。

検討および加入の際のポイントは、必ず精神疾患が給付対象になっているかどうかも確認すること。入院や在宅療養が長期化しがちなこころの病は、ストレス社会で増加傾向にあります。加入するのであれば精神疾患まで給付対象になっている商品を選びましょう。詳しくは、こちらで解説していますので、併せて読んでみて下さい。

年金保険

会社員に比べ年金額が少ないフリーランス・個人事業主にとって、老後のリスク対策も重要なポイントです。この将来的な備えには、年金保険で準備するのが適しています。低金利時代の昨今、銀行より有利にお金を増やせる商品も揃っているので、金利の優位性といった点で検討しても◎。節税対策としても活用できます。

ただし満期前に解約すると元本割れを起こす商品が多く、いつでも使える貯蓄としては向いていません。あくまでも老後の生活費にあてるための備えとして考えておきましょう。

なお、医療特約を付加することができる商品なら、老後資金の貯蓄を兼ねて入院・手術などに備えることも可能です。保険をなるべくまとめたいという人は、年金保険に医療特約を付けるプランで検討・加入してみてはいかがでしょうか。

情報収集しながら最適な保障を準備しよう

今回ご紹介した通り、フリーランス・個人事業主は公的保障が薄いため、あらゆるリスクに備えて保険での自助努力は最低限行うべきこととして考えておきましょう。家族構成やニーズ、生活スタイルにあわせて選ぶようにすれば、自分に最適な保障を準備することができます。

まずは優先順位を付けて保障を書き出し、自分にとって本当に必要な保障が準備できる保険を比較検討することからはじめましょう。こちらのサイトでも各保険の詳細やおすすめポイントなどをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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