定期保険

【FP監修】定期保険のリスク細分型のしくみ

定期保険選びのポイントは保険料

「誰」のために「いつまで」「いくらの保障」が必要かを決めたら、いよいよ具体的な商品選びに入ります。そうはいっても、各社がたくさんの定期保険を扱っていますから、迷ってしまいますね。
「死亡=保険金」というシンプルな内容で、受取は1回しかないものなので、定期保険は保険料を決め手にしてもいいでしょう。たとえひと月あたりは数百円の違いでも、保険は10年、20年と入るもの。長い目で見ればけっこうな差になります。
保険料は各社で異なっています。しかし、「自分はA社が安かった。じゃあ、妻もここで」と決めてしまうのは、ちょっと待ってください。あなたにとってベストな商品が、妻にとってもベストとは限りません。
じつは、30歳男性ならA社がお得だけれど、35歳男性ならB社のほうが安く、さらに女性の場合はC社がダントツ……といったように、年齢や性別によってどこがいちばん安くなるかは変わってくるのです。
保険のランキングもよく見かけますが、あれは総合的に判断した結果です。ですから、きちんと自分の条件に照らし合わせて比較しましょう。

保険料が割引になるリスク細分型って?

もしかしたら、あなたの保険料はもっと安くできるかもしれません。
近ごろはリスク細分型を採り入れた定期保険が増えています。これはタバコを吸わない人、あるいは保険会社が定めた血圧やBMIの基準を満たす人の保険料を割り引くしくみです。健康体で保険金を払う可能性が低い人は優遇しましょうというわけで、健康体割引とも呼ばれます。

リスク細分型は標準体から非喫煙優良体まで、健康状態によって何段階かにランク分けされています。ランクが高いほど割引率も高くなります。なんと、最もランクが高い非喫煙優良体であれば、標準体に比べて保険料がおよそ半分になるケースもあるのです。これは見逃せないポイントですね。基準をクリアできる人は、リスク細分型を選ぶとよいでしょう。

なお、健康状態をランク分けする際に基準となる数値は保険会社ごとに異なっています。A社は無理だけれど、B社ならOKということもありますので確認してください。
ちなみに、BMIは、Body Mass Index(ボディ・マス・インデックス)の略称で、身長と体重のバランスを示す数値。体重(kg)÷{身長(m)の2乗}で割り出せます。
また、非喫煙者はこれまでタバコを吸う習慣がまったくなかった人だけを指すわけではありません。過去1年や2年の間にタバコを吸っていないことが条件になっています。禁煙してからこの年数が経っていればほぼ大丈夫と言われます。ただし、ここで1回や2回吸ったくらいならバレないだろうと考えるのは禁物。加入前に唾液によるニコチンの含有量を調べる検査があり、しっかりチェックされます。
喫煙に限らず、あらゆる健康状態の告知は正しく行ってください。あとで嘘やごまかしが発覚すると、告知義務違反として解除されたり、契約が取り消される恐れがあります。

基準をクリアできない人は

さて、健康体にとってはたいへんお得なリスク細分型ですが、なかには基準をクリアできない人もいるはずです。ほんのちょっとの差だからといって、目こぼししてはもらえません。
こういうときは「とほほ。割引なしの標準体でもしかたないか」と諦める前に、リスク細分型を採用していない定期保険を探してみましょう。
健康体割引が適用された保険料に比べたら、高いかもしれません。でも、まったく割引が使えないリスク細分型の標準体より、割安な保険料を設定している場合もあるのです。割引ばかりにとらわれず、幅広い視野を持つことが大切です。

ひとまず現時点で最も安い保険に入っておき、条件を満たすようになってからリスク細分型に入り直す手もあります。ここで気をつけたいのは、古い保険を即座に解約しないこと。書類に署名・捺印をしたからといって保障はすぐに始まりません。古い契約を解約してしまった後、新しい契約の審査が通らず契約できなかったら、保障がまったくなくなってしまいます。保険料の二重払いはもったいない気がしますが、1カ月程度だけは、古い保険と新しい保険はダブらせる期間を作る方が安心でしょう。

ちょっと得する保険料の払い方

ところで、保険料の払い方にもコツがあることを知っていますか。
保険料を毎月支払う方法を「月払い」といいます。最もオーソドックスな形であるせいか、この方法しかないと思い込んでいる人も多いようです。でも、払い方しだいで、保険料はもっとお得になります。
保険料は半年分をまとめて払う「半年払い」や、1年分をまとめて払う「年払い」もできます。このように前払いをすると、保険料が割り引かれる方法があるのです。保険料をすべて先に払い込む「全期前納」という方法もあります。
半年払いより年払い、年払いより全期前納といったように、まとめる期間が長いほど割引率は高くなります。
また、月払いにするなら、口座振替よりクレジットカード払いのほうがお得。保険料の割引はありませんが、クレジットカードのポイントが貯まります。ただ、クレジットカード払いを受けつけていない保険会社もあるので、確認をしましょう。
定期保険を選ぶ際、保険料は大きなポイントになります。とはいえ、保障がシンプルなわりに、保険料の設定はやや複雑です。リスク細分型は健康状態によって保険料が割り引かれます。保険会社が定めた基準を満たセル場合は、リスク細分型を選んだほうがお得でしょう。

  • この記事を書いた人

矢野 康介

ファイナンシャルプランナー、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。大学卒業後、日本生命保険相互会社に新卒入社。法人営業として、一部上場の建築会社及び製薬会社を担当。その後、外資系生命保険会社にて保険事務、コールセンターの統括業務を経験。保険業界での経験は約20年にわたる。ドーナツの「保険をやさしく、わかりやすく」多くの読者に伝えたい想いに共感しドーナツ・マガジンにて執筆を開始。

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