医療保険

子どもの医療保険を選ぶ際のポイントについて【FP監修】

子どもの医療保険は一般的に不要といわれています。

医療費の負担を軽減する様々な公的社会保険制度があり、貯蓄があればほぼカバーすることが可能であるからです。

この記事では、これらの制度を踏まえても、万一のときのために、子どもの医療保険に加入したいという方向けに、保険選びのポイントや注意点を紹介します。

子どものために医療保険に入る前に

子どものために医療保険に加入しようとお考えの方は、どのように医療保険をえらんだらいいか分からないかもしれません。

医療保険の加入は、公的社会保険制度と関連が深いため、制度の内容を知っておくと安心です。

子どものための医療保険を考える前に、次のような制度などで、医療費の負担が軽減されていることを確認しましょう。

自治体による乳幼児医療費助成制度(小児医療費助成制度)

健康保険等では6歳までは2割負担、6歳以降は3割負担となりますが、自治体の助成制度で無料となるか、数百円程度の窓口負担で済みます。

助成の対象となる期間は中学3年生や高校3年生までなど自治体によって異なります。

高額療養費制度

所得額に応じた自己負担限度額を超えた金額が、高額療養費として払い戻される制度です。

1ヶ月単位で、負担額が増えた場合に軽減され、3ヶ月以上適用を受けた場合には、4ヶ月目からさらに負担は軽減されます。

自己負担限度額は、所得によって計算方法が異なり、またかかった総医療費の額によって変動します。

ただ、高額療養費制度を適用する月が続くと、負担は軽減されるとはいえ、3ヶ月は10万円前後の医療費がかかる可能性があります。

医療費控除

年間の医療費が10万円(総所得金額200万円以上)を超えた場合、確定申告をすることで控除を受けられ、払い過ぎていた税金が還付されます。

還付されるのは税金であり、医療費ではありませんのでご注意ください。

のため、支払った税金の額によって還付される金額は異なります。

このような制度がございますので、医療保険は不要と考える方もいらっしゃるでしょう。

次からは、これらの制度を踏まえても、万一のときのために、子どもの医療保険に加入したいという方向けに、保険選びのポイントや注意点を紹介します。

子どもの医療保険選びのポイントや注意点

子どもの医療保険に加入したい場合、どのようなポイントで選んだらいいのでしょうか。選ぶ際の注意点はあるのでしょうか。

ここでは、保険選びのポイントや注意点について解説します。

 (1) 重視するポイントを明確にする

子どもの医療保険に加入する際に重視するポイントは何でしょうか。

万一病気になったときの医療費のためではありますが、

「なるべく保険料をおさえたい」のか

「充実した保障内容を求める」のか

重視するポイントによっても医療保険の選び方が変わってきます。

保険料をおさえたい場合は保障内容を絞る必要があり、充実した保障内容を求める場合には、ある程度の保険料は支払える状況だと思われます。

いずれの場合も各保険会社の保障内容を確認し、優先順位を付けながら保障内容を検討することになるでしょう。

ただ次に挙げるポイントも保険選びに影響しますので、注意点として確認しておきましょう。

 (2) ネット契約はできない

ネット経由で申し込める医療保険であれば、保険料が割安になるかもしれません。

最近は、ネット契約できる保険会社や商品が増えており、これから利用者はますます増えると予想できます。

しかし子どもの医療保険となりますと、契約者は親、被保険者は子となりますが、ネット契約の場合、契約者と被保険者が同一人物でなければなりません。また20歳以上でなければ契約をすることができません。

ネット契約は、シンプルな保障内容に限定されていますので、希望する保障内容によっては、保障内容を充実させたい人向けではありません。

(3) 医療技術の進化によりがん保障などの特定疾病が使えなくなることも

医療保険には、特定疾病の保障が充実していたり、特約で保障を付加させたりすることができます。

たとえばがんに関する保障であればがんと診断されたときや放射線治療、抗がん剤治療などで保障を受けられます。

しかしがんについての医療技術は以前に比べるとかなり進歩しており、最近では早期発見であれば治る病気と言われるほどになっています。

医療技術の進化によるがんに関する保障内容の変化はこれまでにも見られ、以前は入院日数が無制限であることがメリットの一つでしたが、入院日数の短期化や治療方法の多様化などで、入院給付金よりも通院給付金や診断給付金が重視されるようになっています。

子どもが小さいうちに加入した医療保険を、将来、契約者変更などして子に譲渡するにしても、保障内容の一部が使えないと、他の医療保険に切り替えた方が医療負担の軽減につながる可能性も出てきます。

そのため、充実した保障を付けたとしても保障の一部が無駄になる可能性もあるため、あとで解説する終身保険を利用する方法も考えられます。

(4) 医療保険にこだわらないなら

最初に紹介したように、子どもに医療費がかかったとしても助成制度や健康保険で医療費負担は軽減されます。

医療保険に早めに入り、子供が独立した後の保障をお考えでしたら、終身保険に加入する方法もあります。

終身保険で、契約者を親、被保険者を子とした契約を結び、子どもが独立したときに契約者を変更するなどして、保険契約を譲渡します。

保険契約は20歳払込終了としておけば、子どもが保険料の負担をする必要はなくなります。

子どもがその時の状況に合わせて、契約を継続したり、解約して得た資金で医療保険に加入したりできます。

ただ終身保険の契約者を親から子に変更した時点では税金はかかりませんが、子がその保険を解約して解約返戻金を受け取った場合、解約返戻金相当額が贈与税の課税対象となります。

解約返戻金の額にもよりますが、金額が高いようなら納税のために一部を残しておくよう伝えましょう。

(5) 長い人生を考えた医療保険の加入

若いうちは病気になる確率は低く、子ども自身も30歳を超えたり、結婚したりとある程度の年齢を重ねないと医療保険に加入しないかもしれません。

ただ医療保険の性質上、病気になったあとに保険の加入を検討しても、加入しにくくなる可能性があります。

最近では健康に不安がある人でも加入しやすい引受基準緩和型の医療保険がありますので、全く医療保険に加入できなくなる可能性は少なくなっています。

しかし引受基準緩和型の医療保険は一般の医療保険より保険料は高くなってしまいますので、加入をためらうかもしれません。

病気のリスクの低い時期に医療保険に入ることで、将来の医療費負担だけでなく、加入できない状況を防ぐことができます。

成人するまでの病気やケガに対応するだけでなく、その先も考えた加入であれば、さらに子どもの医療保険の価値が上がるでしょう。

子どもの医療保険を選ぶ際のポイント

ここまで解説してきたように、子どものために医療保険に加入して医療負担を軽減させることができますが、独立後も利用してもらいたい場合、終身保険を活用して、独立後に自由に使えるようにすることも長い目で見ると有効です。

終身保険に加入すると保険料の負担が増えることになりますので、子どものころに加入した医療保険がいつまでも有効的ではないことを考慮しつつ、収入の範囲で決めるといいでしょう。

コのほけん!で子どもが加入可能な医療保険などは下記の記事をご参照ください!

メディケア生命 新メディフットエース
  • この記事を書いた人

橋下 秀樹

CFP®、宅地建物取引士、証券外務員二種。これまで様々なお金に関する相談を通じ、家計への負担軽減のアドバイスを実施。ファイナンシャルプランナーとして講師も務める。ライフプランニング、住宅ローン、教育資金、退職後の生活資金、保険の見直しなど幅広い分野の執筆活動を行う。

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