医療保険

【FP監修】医療保険の特約とは?

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保障の充実を図る特約

医療に関連する特約は、じつに多種多様なものがそろっています。特約は主契約に上乗せするオプションですから、チョイスは自由自在。あなたが必要だなと思う部分にプラスしておけば、いっそう保障内容を充実させられます。そうはいっても、名前を聞いただけではどういう保障なのか戸惑うこともありますよね。多彩な特約の中から、いくつかご紹介しましょう。

通院特約とは?

昨今は入院日数がどんどん短くなっています。そのかわりに長くなってきたものがあるのですが、なんだと思いますか?

答えは通院による治療です。短期間で退院し、あとは週に1回病院に通って治療を続けるといったスタイルに変化しているのです。

すると、どうなるでしょう。医療保険の入院給付金は、入院に対する保障です。したがって、入院している間は給付金をもらえます。しかし、退院後は治療が続行中であろうとも、給付金は出ません。

入院していた日数より、通院治療のほうがずっと長いのに……

なんて嘆きたくなることも。

こうした現状に対応すべく誕生したのが「通院特約」です。通院治療を行えば、1日につきいくらという形で通院給付金が出ます。近ごろは通院特約がつけられる医療保険やがん保険が増えてきました。

ただ、通院特約にはひとつ注意点があります。

多くの通院特約は、入院することが前提になっています。退院後、その病気やケガが理由で通院したときを給付の対象としているのです。ですから、通院のみの治療だと、給付金を受け取れません。もっとも、医療保険は変化を続けているので、なかには入院前の通院にも対応するタイプも登場しています。いずれにしろ、通院特約は、すべての通院治療に給付金が出るとは限らないので、どんな条件かは選ぶ際に必ず確認するようにしましょう。

健康祝い金特約とは?

掛け捨て型の医療保険の場合、保険期間中に入院したり手術をしたりしなければ、給付金はもらえません。給付金がゼロということは元気で過ごせた証ですから、非常に喜ばしい話です。とはいえ、保険料を払うだけでなにも出ないと、なんとなく損をした気分になってしまうかもしれませんね。

健康祝い金特約は、健康な人にもそれなりに還元をしましょうという保障です。「健康祝い金」という名前のほか、「生存祝い見舞金」や「健康ボーナス」といった呼び方もします。

この特約は、給付金を受け取る事態が起きなかったら、3年や5年ごとに一定の金額が戻ってくるしくみになっています。入院給付金が日額5000円なら健康祝い金は5万円、日額が1万円なら健康祝い金は10万円くらいが標準的な給付額でしょう。入院すれば入院給付金が、入院しなければ健康祝い金が出るわけです。

ただし、何事もなくてもお祝い金で受け取れる可能性が高まるということは、それだけ保険料も高くなりますので、どのくらい負担できるかはしっかりと家計支出のバランスを見て検討しましょう。

ちなみに、ある年齢に達すると払い込んだ保険料が全額戻ってくる医療保険もありますが、それとはしくみが違いますので混同しないようにしてください。

女性疾病特約とは?

乳がん、子宮頸癌、子宮筋腫……など、女性特有の病気があります。そして、それらを保障する女性向けの特約として、女性疾病特約が存在します。

誤解のないよういっておきますが、普通の医療保険が女性特有の病気を対象外にしているとか、保障額が減額されるというわけではありません。ほかの病気と同様に、女性特有の病気でも入院給付金も手術給付金も支払われます。

では、いったいなんのための特約?

と思いますよね。

これは女性特有の病気にかかったときに限り、とくに保障を手厚くする特約なのです。たとえば、入院日額が5000円なら、もう5000円プラスされて1万円になるといった具合に、入院給付金や手術給付金が上乗せされるしくみになっています。

女性特有の病気をフォローする保障は特約だけでなく、女性向け医療保険やレディースプランとして単独の保険でも販売されています。こちらも基本的なしくみは同じです。女性特有の病気は保障が割り増しされ、その他の病気は通常通りの保障になります。

注意しておきたいのは、女性特有の病気といっても、対象となる病気は取り扱う保険会社によって微妙に異なっていることです。乳房・子宮・卵巣といった女性特有の部位の病気やがんだけでなく、幅広く五大生活習慣病(脳血管疾患・心疾患・高血圧性疾患・糖尿病・がん)が含まれているところなどまちまちですので、保障される内容は必ずチェックするようにしましょう。

特徴を知って賢く選ぶ

これ以外にも、特定の疾病で所定の状態になったら以後の保険料払込が免除される特約、所定の介護状態になったら一時金や年金が受け取れる特約……など、まだまだたくさんの特約があります。あれもこれもつけたくなりますが、本当に必要な保障に絞るのが賢い方法です。

また、既に、収入保障保険と医療保険のように、複数の保険に入っている人もいると思います。その際に、それぞれに似たような内容の特約がついていることも。これはもったいない話です。重複した特約がついていないか、見比べてみましょう。

医療保険には、医療に関するさまざまな場面をフォローする特約が用意されています。入院給付金ではカバーしきれない通院を保障する特約、健康な人には祝い金が出る特約、女性特有の病気は保障を上乗せする特約……。それぞれの特徴を知り、自分に会った保障を準備することが大切です。

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矢野 康介

ファイナンシャルプランナー、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。大学卒業後、日本生命保険相互会社に新卒入社。法人営業として、一部上場の建築会社及び製薬会社を担当。その後、外資系生命保険会社にて保険事務、コールセンターの統括業務を経験。保険業界での経験は約20年にわたる。ドーナツの「保険をやさしく、わかりやすく」多くの読者に伝えたい想いに共感しドーナツ・マガジンにて執筆を開始。

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