医療保険

【FP監修】入院日数はどのくらい?費用はいくらかかる?

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入院はあれもこれも不安

入院は患者本人にとっても、家族にとっても一大事です。病状や治療を心配するのはもとより、予期せぬ出費にお金の面でも不安が募ります。そういうときのために医療保険で備えておこうと考えるわけです。ところが、いざ保障を決めようとなると、こんな疑問が湧いてきませんか。

入院したら、いったいいくらかかるんだろう?

入院に慣れている人はいないでしょうから、いわゆる〝相場〟の見当がつきません。とにかく手厚くすれば安全だとばかりに最大限の保障をつけたら、安心感は高まる分、保険料も膨らみます。わからないからこそ、いっそう不安がかき立てられるもの。そこで、入院の現状について見ていきたいと思います。もちろん、病気やケガの種類、症状、年齢……など、個別の条件によって入院事情は変わります。それでも、ある程度の実態をつかんでいれば、正しく備えられるのではないでしょうか。

入院日数はどのくらい?

入院日数は短期化の傾向にあります。厚生労働省の調べによれば、平成26年の入院日数は平均で31.9日でした。それが平成28年には28.5日と、2年で約3日も短くなっています。そうはいっても、ひと月近くの入院は「やっぱり長い。たいへんだ!」と慌てますよね。しかし、これは全年齢、すべての疾患を対象とした数値です。年齢別に眺めてみれば、ガラリと印象が変わります。

年齢階級別でみる患者の平均入院日数※出典:厚生労働省 「平成29年患者調査」より

75歳以上の患者は33.3日と、全体平均を上回る日数になっています。一方、15〜34歳なら平均入院日数は12日です。ずいぶん開きがありますね。また、40歳以下は半数近くが1週間以内に退院し、8割は2週間以内に退院しているというデータもあります。現役世代であれば、だいたい1〜2週間で退院できそうです。長期の入院はさほど心配しなくても大丈夫でしょう。とはいえ、なかには脳疾患や精神疾患のように、入院が非常に長期化する疾病もあります。

入院にかかる自己負担は?

では、入院したらどのくらいのお金が必要になるのでしょうか。

生命保険文化センターの調査によると、1回の入院にかかる自己負担はおよそ22.1万円となっています。内訳を見てみましょう。
入院の自己負担額の総額

※出典:(公財)生命保険文化センター 「平成28年度 生活保障に関する調査」より

[集計ベース:過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人 (高額療養費制度を利用した人+利用しなかった人(適用外含む))]

*治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や衣類、日用品などを含む。高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額。

10万円以上〜20万円未満が4割近くを占め、次いで5万円以上〜10万円未満と続き、20万円以上〜30万円未満と30万円以上〜50万円未満が同率で3番目となっています。1日当たりでは1万円以上〜1万5,000円未満が最も多く、2番目は2万円以上〜3万円未満になります。

ところで、入院日数が短期化しているのなら、自己負担も減少傾向にあるかと思いきや、じつは逆です。ここ数年、入院にかかる自己負担額は少しずつ上昇しています。わかりやすい例として、食事代があげられます。入院している間は病院食を食べることになりますよね。この食事代、平成28年3月31日までは1食260円でしたが、4月1日には360円に値上がりしました。さらに、平成30年4月1日からは460円になっています。1日3食で780円だったものが、1,380円へ。1週間の入院なら、合計4,200円高くなったわけです。

治療費以外にもお金がかかる

入院する際に必要な費用といえば、真っ先に治療費を思い浮かべます。たしかに、いちばん大きな出費になるでしょう。でも、治療費だけでは終わりません。前述したとおり、食事代は別途かかります。病院用パジャマを借りるならパジャマ代が、テレビを見るならカード代が必要です。差額ベッドを望む場合は、差額ベッド代を払わなければなりません。差額ベッド代は平均で1日6,000円程度ともいわれますが、ときには数万円に上るケースもあり、金額は病院によってまちまちです。そのほか、洗面道具やコップといった日用品を買いそろえるかもしれません。また、お見舞いやお世話をするために家族が病院へ通う交通費もかかってきます。治療費以外の部分でも、こまごまとした出費が必要になるのです。ちなみに、前述の生命保険文化センターがはじき出した入院費用22万円は、こうした諸々の出費も含めて計算されています。

入院時の1日あたりの自己負担額の平均値

まとめ

入院日数はどんどん短期化しています。高齢者は入院日数が長めになりますが、現役世代ならおおむね1〜2週間で退院できるでしょう。一方、入院にかかる費用はわずかながら上昇傾向にあります。目安としては、1回の入院につき、平均して22万円程度を相場として捉えておくとよいでしょう。

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矢野 康介

ファイナンシャルプランナー、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。大学卒業後、日本生命保険相互会社に新卒入社。法人営業として、一部上場の建築会社及び製薬会社を担当。その後、外資系生命保険会社にて保険事務、コールセンターの統括業務を経験。保険業界での経験は約20年にわたる。ドーナツの「保険をやさしく、わかりやすく」多くの読者に伝えたい想いに共感しドーナツ・マガジンにて執筆を開始。

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