医療保険

医療保険の三大疾病(特定疾病)とは?

日本人の死因トップスリー

  • がん
  • 心疾患
  • 脳血管疾患

これら3つは三大疾病と呼ばれています。

数ある病気の中で、なぜこの3つだけが特別扱いされているのでしょうか。理由は、日本人の死因で常に上位を占める常連トリオだからです。
平成29年に厚生労働省が調べた結果を見ると、

1位 がん(悪性新生物) 約28.8%
2位 心疾患(高血圧性のものを除く) 約15.2%
3位 脳血管疾患 約8.2%

となっています。
合計は52. 2パーセント。じつに半数の人が三大疾病によって亡くなっているのです。

三大疾病は死亡率が高く、治療や入院も長引く傾向があります。脳血管疾患の入院日数は平均でおよそ3ヶ月です。大半の人は2週間程度で退院できていますから、相当に長いことがわかります。がんの入院日数はさほど長くはなくなってきましたが、それは通院治療にシフトしているためだともいえます。通院のみというケースも増えており、治療自体は長期にわたります。
脳血管障害ではマヒなどの後遺症が残ることも多いですし、医療費がかさむことも考えられます。

死因の三大疾病と医療保険の三大疾病は違う

リスクの大きな病気ですから、医療保険でも三大疾病に対する保障を用意しています。単独で入れる三大疾病(特定疾病)保険もあれば、医療保険や死亡保険に付加する特約もあります。
ただし、三大疾病の定義には気をつけてください。一般的にいわれている三大疾病と、医療保険でいうところの三大疾病は必ずしも一致するとは限らないからです。

たとえば、死因としてあがっている心疾患は、狭心症や急性心筋梗塞など心臓に関わるさまざまな病気が含まれます。しかし、医療保険の保険金が支払われる要件として、「急性心筋梗塞」となっていたら、保障の対象は急性心筋梗塞に限られます。同じ心疾患でも、狭心症は外れてしまうのです。
また、医療保険では、「脳卒中」という表記もよく見かけますが、脳卒中とは脳血管疾患の中の「脳出血・くも膜下出血・脳梗塞」の3つを指します。たしかに脳血管疾患の代表的な病気ではあるものの、それ以外の病気はここに含まれません。
保険業界でも統一した定義はなく、なにを三大疾病と見なすかは保険会社によってまちまちです。病気になってから「えっ、保障されないの!?」と慌てることのないよう、保障対象となる範囲をしっかり確認しましょう。

三大疾病保険は支払い要件に注意

三大疾病保険は三大疾病に的を絞った保険です。一般的に「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」になると一時金が支払われると言われます。また、終身タイプと定期タイプがあり、三大疾病にならなくても、死亡すれば死亡保険金が出るしくみになっています。

とはいえ、「病気になった=給付金を受け取れる」という単純な図式ではないことに注意が必要です。保険会社が定めた所定の状態になった場合に給付金が支払わるからです。
では、所定の状態とはどういう状態を指すのでしょうか。
がんはどの保険会社でも、悪性新生物(細胞の深いところまで浸潤した悪性の腫瘍)と診断を受けたときとなっています。
ところが、急性心筋梗塞と脳卒中は、初めて診察を受けた日から60日以上の労働制限があるといった条件や、重度の後遺症が残った場合といった条件がつきます。正直、かなり深刻な状態と言えるでしょう。この2つについては給付金を受け取るためのハードルが、高めに設定されていることには注意が必要です。

三大疾病に関する特約の保障内容はいろいろ

一方、三大疾病に対応した特約もあります。ひと口に三大疾病を保障するといっても、特約の場合は内容がさまざまです。
「特定疾病保険料免除特約」は、がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中にかかり所定の状態になると、以後の保険料が免除されます。保険料はすべて払い終わったと見なされるため、負担がなくなったまま保障は続くというメリットがります。

また、「特定疾病一時金特約」は、三大疾病保険と同じように一時金が出る保障です。1年に1回や2回など、支払いの回数は保険会社によって異なります。がんのみを対象にした「がん診断給付特約」もあります。

あるいは、入院日数に関する保障も充実したものが多くみられます。通常の医療保険は30日型や60日型のように、給付金を受けられる入院の限度日数が決まっています。しかし、三大疾病が原因の入院なら限度日数が延長されているのです。最新の医療保険だと、主契約の中に三大疾病の保障が組み込まれたものも登場しています。

三大疾病に関わる保障は充実してきています。そのせいか、最近はがん保険には入らず、医療保険に特約をつけて1本でカバーするという考え方も生まれています。支払い要件が緩くなったり、保障の幅が広がったりと変化していますから、いくつかを比較するといいでしょう。

このように、日本人の死因で上位を占める、がん・心疾患・脳血管疾患は三大疾病と呼ばれています。医療保険でも、三大疾病に焦点を当てた保障が増えてきました。しかし、死因の三大疾病と保険会社が定める三大疾病は同一のものとは限りません。保障される範囲、給付金の支払い要件、保障内容などは保険会社よって異なりますので、それぞれ確認することが大事です。

メディケア生命 新メディフットエース
  • この記事を書いた人

矢野 康介

ファイナンシャルプランナー、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。大学卒業後、日本生命保険相互会社に新卒入社。法人営業として、一部上場の建築会社及び製薬会社を担当。その後、外資系生命保険会社にて保険事務、コールセンターの統括業務を経験。保険業界での経験は約20年にわたる。コのほけん!の「保険をやさしく、わかりやすく」多くの読者に伝えたい想いに共感しコのほけん!マガジンにて執筆を開始。

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