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生命保険

【FP監修】消費税増税の影響は?生命保険料や受け取る保険金に消費税はかかる?

消費税の課税対象

消費税は、商品やサービスを購入する際、代金に上乗せして支払います。2019年10月1日に、消費税が8%から10%に上がりましたので、これまでより2%多く支払うことになります。ただ一定の要件を満たした飲食料品や定期購読新聞は軽減税率の対象となり、消費税は8%のままと変わっていません。

それでは、消費税増税に伴い、生命保険料や保険会社から受け取る保険金や給付金も影響するのでしょうか。

生命保険料は消費税の非課税取引

消費税は、事業者が事業として対価を得て行われる取引を課税の対象としています。生命保険も生命保険会社が商品を販売し、その対価として保険料を受け取っています。しかし、消費税の課税対象としてなじまないものや社会政策的配慮から課税しない例外を設けています。これを「非課税取引」といいます。

土地や住宅の貸付、商品券、入学金や授業料などが非課税取引です。この非課税取引に、生命保険料も含まれます。消費税増税は様々な支出に影響を与えますが、生命保険料は変動しません。

また死亡保険金や給付金などは、そもそも資産の譲渡による対価とは言えないため、「不課税取引」とされています。不課税取引には他に、給与がありますが、給与は資産の譲渡による対価ではなく、労働の対価です。

このように消費税には非課税取引や不課税取引があり、生命保険料や保険金・給付金は消費税増税の影響はありません。

生命保険料は変動するのか?

生命保険料は、加入時の年齢や保障内容によって変動しますが、予定利率や平均寿命などによっても変動します。

予定利率は、預かった保険料を運用した場合の各保険会社の利率です。予定利率が高ければ、保険会社は保険料でより多くの利益を得ることができますので、保険料は値下がりします。逆に、予定利率が低くなれば、保険料は値上がりします。

平均寿命と死亡保険の関係の方が分かりやすいかもしれません。平均寿命が伸びれば、保険会社は死亡保険金を支払う時期が遅れますので、保険料は下がります。逆に、平均寿命が短くなれば、保険料は上がります。

平均寿命との関連では、個人年金保険も影響します。死亡保険とは違い、平均寿命が伸びれば、保険会社は年金を支払う可能性が高くなりますので、保険料は上がります。逆に、平均寿命が短くなれば、保険料は下がります。

このように各保険会社は、平均寿命や予定利率などをもとに保険料を設定していますので、消費税とは関係なく、データが更新され、必要となれば保険料は改定されます。

生命保険料が値下がりしたケース

実際、これまでに生命保険料が値下がりしたケースを見てみましょう。

2018年4月1日に標準生命表が11年ぶりに改定されたことで、保険料率の見直しが行われました。標準生命表は平均余命を算出しますので、厚生労働省が公表する「完全(簡易)生命表」と似ていますが、標準生命表は保険料算定のために日本アクチュアリー会という公益社団法人が作成しています。

標準生命表の改定に対する保険会社の対応はまちまちです。日本生命保険相互会社の改定を見てみると、この時の改定は、平均寿命が伸びたことによる保険料の値下げです。定期保険や終身保険、3大疾病保障保険など死亡保障を目的とする保険が値下げされました。契約年齢によっては、20%近くの値下げとなりました。

生命保険料が値上がりしたケース

次に、生命保険料が値上がりしたケースを見てみましょう。

2017年4月1日に、標準利率が1.00%から0.25%に引き下げられました。標準利率は金融庁が設定する利率のことで、各保険会社は標準利率を参考に予定利率を決定します。そのため、標準利率の引き下げは、予定利率の引き下げにつながります。

先ほど解説したように、予定利率が引き下げられると、保険会社の予定運用益が減りますので、保険料は値上がりします。

2017年4月1日の標準利率の引き下げにより、第一生命は、5年ごと配当付終身保険や5年ごと配当付養老保険の保険料を値上げしました。

まとめ

ココがポイント

生命保険料は、消費税増税に関係なく変動している


これまで見てきた通り、生命保険料は、予定利率や標準生命表の改定によって変動しています。消費税増税による生命保険料への影響はありません。そのため、消費税増税により慌てて保険の見直しをする必要はありません。

しかし保険の見直しは、ご出産時や住宅取得時など、ご家庭のタイミングで行うのが一般的です。今回の消費税増税により家計のやりくりが難しくなるご家庭は、保険の見直しのタイミングかもしれません。

特に保険の加入時に、様々な商品を比較検討しなかった人や加入してから時間が経っている人は同じような保障内容でも保険料が下がるケースもありますので、無駄を省くために保険の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

メディケア生命 新メディフットエース
  • この記事を書いた人

橋下 秀樹

CFP®、宅地建物取引士、証券外務員二種。これまで様々なお金に関する相談を通じ、家計への負担軽減のアドバイスを実施。ファイナンシャルプランナーとして講師も務める。ライフプランニング、住宅ローン、教育資金、退職後の生活資金、保険の見直しなど幅広い分野の執筆活動を行う。

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