生命保険

かんぽ生命のこれまでとこれから

身近にある保険と言うと、かんぽ生命保険を思い浮かべる方もいると思いますが、郵政民営化以前と以後での契約にどのような違いがあるのかよく分からない、という方も少なくありません。

また、最近は「かんぽ生命保険の不適切販売」といったニュースが世間を賑わし、かんぽ生命保険に不信感を抱く契約者が増加しています。このような状況を踏まえ、今一度かんぽ保険を考えるために必要な、簡保生命からかんぽ生命保険への歴史や関連法律、保険のメリット・デメリットなどを紹介します。

また、ご自身のかんぽ生命保険を見直したいという方のために、保障の見直し方についても併せてご紹介していきます。

「簡易保険」から「かんぽ生命」へ

簡易保険からかんぽ生命保険へと移行した流れについて確認しておきましょう。

1916年10月に逓信省が簡易生命保険事業を創業し、簡易生命保険(通称:簡易保険)が提供されるようになりました。その後、2005年10月に郵政民営化関連法が成立したことを受け、2007年10月に株式会社かんぽ生命保険が設立されました。この、郵政民営化前に契約日のある保険を「簡易生命保険」、民営化後に契約されたものを「かんぽ生命保険」と言います。

現在において、満期日が未到達の簡易保険については、「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構」がその管理を引き継いでいます。なお、簡保保険は契約内容の変更や新規での加入はできませんので注意が必要です。これから加入する場合は、かんぽ生命保険に加入することになります。

簡易生命保険法とは

簡保保険(郵政民営化前の契約)の根拠となる法律「簡易生命保険法」について解説します。

簡易生命保険法とは、大正5年に制定された同名の法律を昭和24年に全文改正し、簡易保険契約における基本的な項目について規定されたものです。事業の経営や、国や加入者の権利義務、またはそれに伴う紛争処理などについてまとめられており、この法律をもとに簡易保険が運営されていました。

次からは、現在加入することができるかんぽ生命保険について詳しくご説明していきます。

かんぽ生命保険の商品と評判

かんぽ生命保険では、利用者の様々なニーズに応えるために多種多様な商品を提供しており、その中からご自身の状況に合わせた保障を選ぶことができます。しかし、かんぽ生命保険だけに限ったことではありませんが、保険にはメリットもあればデメリットもあります。契約を考える際にはその点についても充分に考慮する必要があります。

かんぽ生命保険の商品から確認していきましょう。

かんぽ生命保険の商品

 

保険の種類 加入をおすすめする方
終身保険 ・一生涯の保障がほしい方

・自分に万が一のことがあった際、家族に十分な保障を残したい方

定期保険 ・保険料を安く抑えたい方

・少額な掛け金で大きな保障が欲しい方

養老保険 ・保障も欲しいが貯蓄もしたい方
学資保険 ・高額になりがちな学費に備えておきたい方
長寿支援保険 ・将来受給できる年金額が心配な方

 

このように、様々なニーズに合わせた保障を選ぶことができます。

かんぽ生命保険のメリット・デメリット

かんぽ生命保険にはどのようなメリットやデメリットがあるのかをご紹介していきます。

 

メリット ・郵便局が窓口なので利便性がある

・医師の診察が不要で告知のみで加入可

・保険料が職業に関わらず同額

デメリット ・他の生命保険よりも保険料が高め

・保障上限が1000万円まで

・医療保障が弱い

 

近くの郵便局で手続きができ、医師の診断なしで加入できるといったメリットがある一方、保障額が少ないことや保険料が高めといったデメリットがあります。

なお、かんぽ生命保険では「医療保険が弱い」といった特徴があります。

と言うのも、医療保険やがん保険に特化した商品がなく、どうしても医療面での充実を図りたいという場合は、特約を付帯して保障に厚みを持たせることになります。

かんぽ生命保険の不適切販売問題とは

最近話題となっている「かんぽ生命保険の不適切販売問題」ですが、一言で言えば「契約者にとって不利益な勧誘」が行われているということになります。

普段慣れ親しんでいる郵便局の相次ぐ不祥事に、不安を抱える契約者は少なくありません。

具体的にどのような不適切な販売が行われていたのか、次の3つの勧誘方法について、詳しく解説していきます。

1.  乗り換えができない
2.  保険料の二重払い
3.  無保障期間の発生

1. 乗り換えができない

簡保保険からかんぽ生命保険への乗り換えの際に、健康状態の悪化などにより乗り換えができないといったケースが多く発生しています。

そのまま簡保生命に加入していたままであれば当然受けられた保障が、制度の改革により(つまり、契約者には何ら関係のない理由で)保障が受けられなくなってしまったのです。局員が、乗り換えの相談をうけたときに、「乗り換えると契約者に不利になる」ということが分かったとしても、マニュアル通りに乗り換え営業をかけたことで契約者に大きな不利益を与えたという結果になってしまいました。

2. 保険料の二重払い

かんぽ生命保険への乗り換えをする際に、乗り換えした後も簡保保険(旧契約)の保険料を半年以上も掛けさせられたというケースです。

一般的に、保険の乗り換えのときは、新契約締結後に旧契約を解約することになります。しかし、今回そこで問題になるのが局員に課せられた「ノルマ達成」とその成果に対する「報奨金」です。単に保険を乗り換えしただけですと報奨金が半額になりますが、新契約となれば満額の報奨金がもらえるのです。新契約として認められるには、旧契約が一定期間契約中になっている必要があるので、乗り換え後もすぐには解約させず契約を継続させたというわけです。

3. 無保障期間の発生

こちらも2番目のケースと似ていますが、局員のノルマ達成と報奨金のために、無保障期間が発生してしまったケースです。

乗り換えの契約を新契約とするために、簡保生命を解約した後4か月間以上あけてから新契約として契約がされていました。と言うのも、解約して3か月未満の契約は新契約として認めてもらえないためです。もしこの空白の4か月間ほどの間に万が一のことがあったとしても無保障期間になっているため、何ら保障してもらうことはできないのです。

このように、契約者にとって不利益な契約が8万件以上も報告されており、かんぽ生命保険への不信感が増大していると言うのが現状です。

今後の契約は

こういった不祥事が相次いで発覚したことを受けて、かんぽ生命保険では今後の保険の販売を次のように変更することにしました。

・生命保険の販売は9月まで自粛する
・訪問や電話による営業を8月まで自粛する
・70歳以上の高齢者には原則的に販売しない(ただし、家族の同意がある場合を除く)

なお、かんぽ生命保険のホームページには、ご自身でも契約について確認していただくよう注意喚起がなされています。

簡易保険の確認・手続き方法

ご紹介したような不祥事があると、ご自身が加入している簡保保険について一度しっかりと確認しておきたいと思うでことしょう。

そこで、簡易保険の確認方法や、手続きの仕方などについてご紹介します。簡保保険の契約内容については、毎月10月ごろに郵送される「ご契約のお知らせ」で確認することができます。もし紛失してしまった場合は、郵便局の窓口やかんぽコールセンターで再発行の依頼ができます。

【かんぽコールセンター】
TEL:0120-552-950

なお、簡易保険について質問があるときや、かんぽ生命保険への乗り換え相談をしたいときなどは、郵便局の窓口に出向くかエリア担当者に訪問を依頼しましょう。

今後の保障に迷っている方へ

郵便局を信頼してこれまで保険に加入してきた方の中には、今後もかんぽ生命保険に加入し続けるかどうか迷っている方もいるでしょう。

今回の不祥事の発覚を受けて、かんぽ生命保険が今後は正当な運営を図ってくれることを望みますが、この機会にご自身の保障について見直しをしてみるというのはいかがでしょうか?

ご自身に必要な保障を自ら調べたいという方は、ロボアドを利用すると便利です。また、専門家のアドバイスを受けたいという方は、独立系FPなど保険の専門家に相談することをおすすめします。ご自身にとって必要な保障がもれなくカバーされているかどうかを確認し、安心して暮らしていける保障をつけておきましょう。

メディケア生命 新メディフットエース
  • この記事を書いた人

岸田 紗耶

FP技能士2級、社会福祉士。大学卒業後、大手国内生保にて従業員向けの営業に従事。その後、医療相談員に転職。生命保険、医療保険、学資保険の記事を中心に執筆活動を開始。誰にでも簡単な言葉でわかりやすく解説ことを心がけている。

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