がん保険

がん保険|遺伝カウンセリングについて

遺伝カウンセリングや遺伝子パネル検査についてご存じでしょうか。

がんを発症する人のなかには、遺伝子の変異によって、生まれたときからがんになりやすい人がいらっしゃいます。またがんに限らず、遺伝子の情報を親から引き継ぐため、親やもしくは親族と同じ病気にかかる場合もあります。

遺伝カウンセリングでは遺伝子や遺伝性の病気について理解を深め、遺伝子パネル検査やその検査をもとにした治療を受けるかどうかの判断材料となります。ご自身の遺伝子の状況を知ることで、事前に病気に対応することもできるかもしれません。そこでこの記事では、遺伝カウンセリングや遺伝カウンセリングでわかること、遺伝カウンセリングの費用などについて解説します。

遺伝子とがん

一言で表すと、遺伝子とは「その生物の設計図」です。

がんは、その遺伝子が変化して起きる病気です。

遺伝子が変化することを「遺伝子変異」といい、遺伝子変異が起きる原因は様々なものがあります。

遺伝子変異の原因と報告されているものの中には、放射線、タバコ、化学物質や活性酸素などがあります。これらは環境や生活習慣などに起因しており、がんが生活習慣病といわれる理由です。

他にも、ウィルス感染、老化、遺伝的要因でも遺伝子変異が起きやすくなると言われています。遺伝子変異は外部の環境だけではなく、普通の状態でも起きます。

ただ、遺伝子変異が起きたとしても、それを正常な状態に戻そうとする修復機能があります。その機能がうまく働かず、変異した遺伝子を持つ細胞が増殖することでがんになります。

がんに関連する遺伝子変異の多くは後天的なもの(生まれた後で発生したもの)であり、次の世代に遺伝することはありません

ただ、ごく一部のがんに関連する遺伝子変異については、その遺伝子変異が次の世代に引き継がれる可能性があります。がんになる可能性のある遺伝子変異が遺伝するということは、がんになる可能性が高いということになります。

がん治療で、その患者のがんがどういった遺伝子変異で起きたものなのか、どんな治療が適しているのか、遺伝する可能性があるのか等を知るために、遺伝カウンセリングや遺伝子パネル検査を実施することがあります。

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遺伝カウンセリングとは?

遺伝カウンセリングとは、遺伝子パネル検査を実施する前に受ける医師との相談です。

遺伝子によるがんへの影響など医学的な面だけでなく、家族に知らせたほうがいいかどうか等、精神的な面のカウンセリングも実施されます。

遺伝カウンセリングは遺伝子パネル検査を受ける前に必ず実施されるもので、このカウンセリングで遺伝子に対する理解を深め、抱えている悩みや不安を解消できるか、どのような選択肢があるかなど、幅広い役割があります。

遺伝子パネル検査とは?

遺伝カウンセリングは、どのような遺伝子の悩みや不安があるかについて医師と相談できますが、遺伝子や遺伝子を検査する意味などについて理解が深まれば、遺伝子パネル検査を受けることになるでしょう。

遺伝子パネル検査では、がん細胞や血液からDNAを採取し、遺伝子変異の有無を調べます。従来の遺伝子検査では、がんの発症に関する遺伝子を一つずつ調べていましたが、遺伝子パネル検査では一度に複数の関連遺伝子を調べることができます。

遺伝子パネル検査を受ける目的や効果を知るために、遺伝カウンセリングが重要となります。

それでは遺伝カウンセリングはどのようなときに受けるのでしょうか。

どんなときに遺伝カウンセリングを受ける?

遺伝に関する悩みや不安を抱えている場合に遺伝カウンセリングを受けることができます。

次のような相談内容が挙げられます。

  • 子どもに遺伝性の病気があり、次の子も同じ病気になるのかどうか心配している
  • 親に遺伝性の病気があると診断されたため、自分も同じ病気になるのではないかと心配している
  • 家族性腫瘍の可能性があると診断され、遺伝子検査を検討している
  • 高齢妊娠のため、生まれてくる子どもに染色体異常がないか心配している
  • 結婚相手がいとこのため、遺伝の病気を心配している
  • 家族のなかに遺伝する病気を持っていると言われたことがあり、自分自身はどうか心配している
  • 遺伝する病気と診断されたことがあり、詳しい説明がほしい

遺伝カウンセリングを受ける前に、遺伝カウンセリングはどのようなときに受けるのか、具体例を確認しておくとより有効かつすることができるでしょう。なお、親子鑑定など医療に直接関係しない内容は対象外となるためご注意ください。

遺伝カウンセリングの目的

遺伝カウンセリングは医師や認定遺伝カウンセラーとの対話を通じて、疾患の遺伝学的関与について、医学的な影響、心理学的影響、家族への影響を理解し、今後どのような対応が可能かを考えていくためのものです。

遺伝子検査とはどのようなものか、遺伝子検査で何がわかるか、また遺伝子検査を受けることで抱えている悩みや不安が解消できるのかなどについて、遺伝カウンセリングを専門とする「臨床遺伝専門医」や「認定遺伝カウンセラー」が対応します。

現在、遺伝子に関する悩みを抱えていたり、遺伝子が影響していると感じたりしている場合は、遺伝子に関する医療を取り扱う医療機関や遺伝カウンセリングを実施している医療機関を調べ、悩みや不安に関連する分野かどうか確認しておくとよいでしょう。

遺伝カウンセリングでわかること

遺伝カウンセリングでは遺伝に関する悩みや不安について、遺伝を専門とする臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーが解決できないか探っていきます。医学的な見解や可能性について知ることはできますが、遺伝情報を調べる前のカウンセリングですので、個々の状況については遺伝子検査を実施してみなければわからないこともあるでしょう。

最近はネットで簡単に情報を得ることができます。もしかしたら遺伝子に関する悩みや不安はネットの情報で解消するかもしれません。しかしたとえネットの情報が正しくても、本当に抱えている悩みや不安を解消する答えなのかはわかりません。他人に相談することに抵抗感を抱くかもしれませんが、遺伝カウンセリングでは科学的根拠に基づいた正確な医学的情報を悩みや不安に沿って教えてくれます。

遺伝子に関する治療を受けるか、遺伝子が原因となる疾患に対応するかどうかは、遺伝カウンセリングで遺伝子について理解した上で行われます。そのためには、正しい情報をもとにした判断が必要となります。

遺伝カウンセリングはどこで受けられる?

担当医がおらず、これから遺伝カウンセリングを受けたい場合、「登録機関遺伝子医療体制検索・提供システム」から希望する都道府県やエリアを絞って探すことができます。

疾患ごとに、「遺伝カウンセリング」「専門医による臨床診断」「遺伝学的検査による確定診断」「医療管理」それぞれ対応しているかどうか医療機関ごとに確認することができますので、お近くの医療機関を探し、詳細は電話などで問い合わせるとよいでしょう。

問い合わせる際には、特に次のような点を確認しておきましょう。

  • 抱えている悩みや不安に対応しているかどうか
  • 遺伝カウンセリングではどのようなことをしてもらえるか
  • どのような専門職が対応してくれるか
  • 診察時間と診察に要する時間
  • 遺伝カウンセリングの費用

気になる場合は、遺伝カウンセリングを受けたあとの遺伝子検査についても確認しておくとよいでしょう。

遺伝カウンセリングの費用はいくら?

遺伝カウンセリングは自由診療です。全額自己負担となりますが、一般的には5千円~1万円程度です。

またすでに遺伝学的検査を行っており、そのあとにカウンセリングを受ける場合は保険が適用されることがあります。すでに担当医がいる場合はその担当医に問い合わせてみます。

また遺伝カウンセリングのみを希望している場合を除き、遺伝子検査にかかる費用についても確認しておくと、事前準備がしやすくなります。遺伝子検査にかかる費用は、遺伝カウンセリングの結果次第ではありますが、保険適用される検査かなど、概要だけでも聞いておくと安心です。

まとめ

病気に対する不安や心配があると、まずネットで情報収集します。場合によってはその情報が自分に当てはまると考え、行動してしまうかもしれません。しかし病気の症状は個人差があり、医学的に正確な見解で判断しなければ間違った選択肢を選んでしまうかもしれません。

遺伝子に関する不安や悩みや、遺伝子を専門とする医療機関などで遺伝カウンセリングを受け、その後の対応については担当医と相談しながら決めていくとよいでしょう。

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  • この記事を書いた人

橋下 秀樹

CFP®、宅地建物取引士、証券外務員二種。これまで様々なお金に関する相談を通じ、家計への負担軽減のアドバイスを実施。ファイナンシャルプランナーとして講師も務める。ライフプランニング、住宅ローン、教育資金、退職後の生活資金、保険の見直しなど幅広い分野の執筆活動を行う。

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