がん保険

がん保険|がんの治療法

がんの治療法はいろいろ

本庶佑さんがノーベル医学生理学賞を受賞したニュースは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。本庶さんが手がけた免疫の研究が、オプジーボなどがん治療薬の開発に貢献したことが受賞の理由です。

医療技術が目覚ましく発達したおかげで、がんは不治の病から治る病気へと変わってきました。新たな検査法や治療法、治療薬を探る研究が盛んに行われ、現在も進化を続けています。

がんの治療に関しては、先進医療や自由診療といった言葉もよく耳にします。その中にはさまざまな病気・ケガの治療法が含まれているものの、とりわけがんはクローズアップされます。承認されたものから未認可のものまで、がんの治療法は多岐にわたっています。ここでは、主な治療法について触れてみたいと思います。

がんの三大治療とは?

「手術」「薬物療法」「放射線療法」の3つを、がんの三大治療(標準治療)と呼びます。科学的な根拠が認められ、現時点で最良の治療であるとされる、最も一般的な治療法です。それぞれ3つの特徴は次のようになります。

(1)手術…がん細胞やその周辺の組織を外科的に切除する方法です。開腹する手術と、内視鏡を使って行う手術があります。術後の状態により入院期間は異なりますが、退院して通院しながら経過を見る形が一般的です。したがって、退院=完治を意味するわけではありません。

(2)薬物療法…化学療法(抗がん剤治療)、ホルモン剤治療、分子標的治療など、薬物を使用してがん細胞の増殖を抑える方法です。飲み薬、あるいは点滴や注射で直接体内に入れるやり方があります。薬の効果と副作用の様子を見ながら、治療を進めます。

(3)放射線療法…X線や陽子線といった放射線を当て、がん細胞の増殖を抑える方法です。身体を傷つけることなく、がんを小さくする効果があります。ただ、部位によって効きやすさが変わってきます。

通常の治療は、これらを単独で行ったり、いくつかを組み合わせて治療します。

がんの先進医療とは?

先進医療とは、厚生労働大臣が認めた高度な医療技術を用いた治療法を指します。最新の医療技術のうち、効果や安全性が確認されたものが対象です。2019年6月1日時点では、89種類が認定されています。

先進医療は保険診療(健康保険が適用される治療)のように自己負担3割とはならず、全額が自己負担です。ただし、先進医療と保険診療を同時に受ける混合診療が認められており、その場合、保険診療の分は自己負担が3割ですみます。

保険診療に比べると高額で、がんの治療の中には200万〜300万円かかるものもあります。がん保険や医療保険につけられる先進医療特約は、こうした医療費に備えた保障です。月々の保険料が100〜200円と安いにも関わらず、数百万円もの大きな保障を得られる可能性もあるのです。

もっとも、先進医療にはネックがあります。特殊な技術や設備を必要とするため、実施している施設が限られていることです。実際のところ、がんの先進医療を受ける患者はあまり多くないと言われています。

ちなみに、2018年、がんに関わる先進医療で大きな動きがありました。高価な先進医療の代表的な治療だった陽子線治療や重粒子線治療という粒子線治療が、一部の部位について先進医療から保険適用へ変更されたのです。粒子線治療はおよそ200万円から300万円と非常に高額だったので、保険適用になれば自己負担3割、そして高額療養費制度の対象になり、かなりの負担軽減になります。

厚生労働省 先進医療核技術の概要

自由診療とは?

自由診療とは、厚生労働省が承認していない治療法や投薬を含む診療のことで保険外診療とも言われます。健康保険は当然、適用されないので、治療費は全額が自己負担となります。

先進医療との違いは、自由診療が厚生労働省による認可を受けていないことと、保険適用との併用が禁止されているということです。こういうとなにやら怪しげな治療法を想像してしまうかもしれませんが、そうではありません。

認可されている治療以外にも、がんに対して有効性が期待できる治療はたくさんあります。免疫療法や温熱療法などはそのひとつです。あるいは、欧米で一般的に使用されていても、日本では未承認の治療薬もあります。目の前に選択肢があるなら、より効果が高い治療法を選びたくなるでしょう。

しかし、自由診療には高い壁が立ちはだかっています。保険適用の治療との併用が認められていないので、仮に、自由診療と保険診療とを合わせて治療に取り入れてしまうと、全体が自由診療とみなされてしまい、保険診療部分も自己負担3割が使えなくなってしまうのです。自由診療+保険診療にかかった医療費を全額自己負担しなければなりません。これはきついですよね。経済的な理由から、治療を断念する人もいます。

厚生労働省 保険診療と保険外診療の併用について

まとめ

今後、どのような治療法が開発されるかわかりませんので、いざというとき選択肢の幅は広いほうがいいというのであれば、自由診療までカバーするがん保険を選ぶのも手です。がん診断一時金に加え、保険診療や自由診療にかかった実費を補填してくれます。自由診療に対応したタイプなら、医療費を気にせずに最前の方法を選ぶことができるでしょう。

手術・薬物療法・放射線治療を、がんの三大治療と呼びます。これら3つが主な治療法ですが、そのほかに先進医療や自由診療もあります。先進医療と自由診療は全額自己負担となるため、医療費は高額にのぼるケースが多いといえます。そうした重い負担に備えたいなら、先進医療特約をつけたり、自由診療に対応したがん保険を検討しましょう。

  • この記事を書いた人

矢野 康介

ファイナンシャルプランナー、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。大学卒業後、日本生命保険相互会社に新卒入社。法人営業として、一部上場の建築会社及び製薬会社を担当。その後、外資系生命保険会社にて保険事務、コールセンターの統括業務を経験。保険業界での経験は約20年にわたる。ドーナツの「保険をやさしく、わかりやすく」多くの読者に伝えたい想いに共感しドーナツ・マガジンにて執筆を開始。

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